矯正治療は便宜的に Ⅰ期治療:永久歯が生えそろう前の治療。予防矯正あるは小児矯正とよばれる こともあります。 6−10歳頃の治療 Ⅱ期治療:永久歯が生えそろってからの治療。 12歳以降の治療 に分けられ説明がされることが多いのですが、通常以下の3つの 治療方針になることが多いです。 (a)Ⅰ期治療は必要。その治療結果、Ⅱ期治療は必要ではなくなる (b)Ⅰ期治療の有益性は見いだせない。Ⅱ期治療まで待って、1回で治療を行う (c)Ⅱ期治療が中心となるが、Ⅰ期治療を行い準備をしておくことで、Ⅱ期治療に利益がもたらされる(歯周組織に対する配慮、治療期間の短縮、治療結果の質の向上など) 治療開始時期にかかわらず、矯正治療のゴールは、永久歯・永久歯列が健康的で美しい状態であることには変わりはありません。永久歯列の治療であるII期治療はその結果が直接治療のゴールと結びつくものですから、理解しやすいのですが、I期治療は、その治療後に永久歯の生え替わりを経て、また旺盛な顎骨の成長発育によるその位置や対向関係の変化を経験した後に永久歯列の状態となるため、その治療結果が治療のゴールとどのように関係するのか良く考えられた上で行われなければ、ただその時のための治療となりかねません。 |
永久歯の前歯が出てきたらでこぼこになった。それをきれいにそろえた。しかし、永久歯の生え替わりが進むうちに再びでこぼこになり、永久歯列にはえかわったとき(第二大臼歯まで萌出)には、奥歯のかみ合わせや、口元に問題が生じた。というのでは、前歯のでこぼこをそろえたというⅠ期治療の有益性は見いだせません。 |
当医院では、乳歯列における矯正治療は行いません。乳歯列にみられる問題のほとんどはⅠ期治療で充分に対応できると考えています。また、永久歯列に生え替わる際に自然治癒する事もあるからです。 |